※「回想法」とは1960年代にアメリカの精神科医ロバート・バトラー氏が提唱した心理療法で、当初は高齢者のうつ病治療として行われていたが、後に認知機能が改善することも明らかになり、認知症のリハビリとしても実践されるようになった。現在、日本でも介護施設などで取り入れられている。
【回想法の効果】
認知症の人は少し前のことは記憶しづらいが、昔のことは覚えていることが多いので
回想法は有効である。昔のことを思い出そうとしたり、人と「話す」「聞く」といったコミュニケーションを図ることで、自然に記憶力や集中力などが養われ、脳が活性化されて認知症の進行を遅らせることができる。
つまり、過去の懐かしい思い出を語り合ったり、誰かに話したりすることで脳が刺激されるのである。また、蘇った思い出が楽しいものであればあるほど、精神状態を安定させる効果があるようで、過去を振り返ることにより、失った‘ 自信 ’を取り戻せることもあるそうだ。
【使用する道具など】
①五感を刺激するもの
:玩具[お手玉、おはじき、人形、けん玉、独楽(コマ)、めんこ等]
:庭に植えてあった果物(柚子、柿、イチジク等)
②昔使っていたもの
③写真・地図・旅行のパンフレット等
確かに「お手玉」等は「触覚」や‘ 綺麗な模様 ’が五感の一つ「視覚」をも刺激しますね。
そうすると・・・、私たちの世代で五感を刺激する「玩具」「道具」とは一体何だろうかと
不安になりました。少なくとも、五感のうち「触覚」を刺激するようなものは思いつきません。 ダッコちゃん? オセロ? それとも ‘ スマホ・・・? ’ になるのでしょうか。
また、上記の他に 子供の頃 (1920~30年代など) 庭に植えてあった柚子などは、その触覚や匂い等で当時の感覚がよみがえるそうです。
③ に関しては、先日 私が持参し入所者にお見せした「観月祭」(お月見)のチラシや写真等も 、『回想法』 の一つだったのだと合点がいきました。
イエローナイフ アイスロード(氷の彫刻) |