2月2日に文京シビック小ホールで 開催された「避難訓練寄席」に私も参加させて頂きました。安全な避難誘導を目的とする 来場者参加型の「避難訓練寄席」です。このようなイベントは今回で4回目だそうですが 私は全く知りませんでした。もっとも、ここ3年はコロナ感染症対策のため中止していたそうです。
文京シビック大ホールや小ホールで開催中の各種公演や講演などと「避難訓練」をジョイントした試みは素晴らしいと思いました。前回はクラシックの演奏会で「避難訓練」を行ったそうです。文京区の災害対策に対する熱量は有難いことに半端ないです。
今回ご出演の落語家 古今亭菊之丞師匠は ‘まくら’ の途中で鳴り響いた「大地震を知らせるサイレン」と「照明の点滅」に反応し、高座でお尻に敷いていた紫の座布団を頭に被って避難されまし た。笑わせながらスマートに退場されました。さすがです。
私たち観客も その場でバッグ等で頭を守り、スタッフの指示に従います。その後
館内で出火したという想定のもと、係員に避難誘導されました。シビックの避難階段を使って施設の外まで出るという設定でした。とても勉強になりました。
そして落語ですが、訓練後 私たちは小ホールに戻り、菊之丞師匠もいつもの愛嬌のある微笑みで再登場し 落語を一席されました。演目は『二番煎じ』。火事に因んだ演目でした。故古今亭志ん朝師匠をはじめ、古今亭一門の落語家さんの『二番煎じ』は洗練されていて品のある都会的な落語です。楽しく可笑しく江戸情緒をたっぷり味わえました。
昔、私が大好きな柳家小三治師匠の『二番煎じ』 を聴いたことがありますが、ちょっと違います。庶民的で男っぽいものでした。小三治師匠を 懐かしく思い出しました。自宅に帰り、私はYouTubeで小三治師匠の『二番煎じ』をもう一度 聴いてみました。