コロナ禍で思い描いていた生活が一変しました。退職して多少時間が自由に取れるようになり「年に一回くらいは海外旅行を!」と目論んでおりましたが、ここ数年は無理なようですね。残念です。そこで今回は私の ‘忘れがたい旅’ を書かせて頂きます。
心にのこる旅と言えば 先ずマチュピチュをあげざるを得ません。回り道になりますが、マチュピチュに少し触れておきます。
これまで一番魂が揺さぶられた旅は 世界遺産の「空中都市マチュピチュ」です。さすがインカ帝国の遺跡、息を呑むほどでした! 特に マチュピチュ山から見下ろす「マチュピチュ遺跡」は黄金色につつまれ、神々しいオーラを放っていました。それまでの人生観が変わるほどのです。
前置きが長くなりましたが、今回は ‘別の意味で’ 印象深く忘れられない「キエフ・モスクワと北欧の旅」の話をいたします。
在職中にやっと頂いた夏季休暇で、7月中旬から12日間の旅行だったと思います。私はツアーに一人参加しました。早めに成田国際空港に着き、指定された搭乗受付カウンター付近を見渡しましたが、参加者らしき人は見当たりません。ご高齢の方が数人 屯(たむろ)しているだけでした。
早く着き過ぎたかと思い、辺りをうろうろしておりました。一周して元のところに戻ると、関西方面から合流の参加者を引き連れた 男性添乗員さんが、ツアー名と旅行会社名を書いた旗を持って現われました。うん? その参加者たちはかなりご高齢の方々ばかりです・・。
添乗員さんは私を見て「○○さんですか、こちらです。皆さん、こちらに集まって下さい。」と大声で仰いました。すると、先程から屯していたご高齢の方々も集まりはじめました。総勢・・40名くらいでした!平均年齢は75歳くらい。当時、私は30代前半でした。
やっと・・状況が読めました。私のお隣に並ばれた初老のご婦人は「あなたもご一緒? それは良かったわ。よろしくお願いしますね!」とにこやかに仰いました。他の参加者たちもこちらを見ています。
その時から、私は「にわか添乗員」になりました。
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