また、ミヨコさん(87才女性 いつもお洋服の毛玉を取っている方)やサチコさん(92才女性 おとなしい美人)、タキさん(90才女性 歌が大好きな可愛い方)と黒い網ネットをかぶっているマツさん(90才位の女性)。
そしてミツオさん(80才位 車椅子の男性)と車椅子で常に目を瞑っているトモコさん(92才女性)等です。
カズさんから 『○○さん(私のこと)、あなたにお願いがあるの! ( ご病気で半身不随 言葉が発せられない ) ミツオさんにも是非 声をかけてあげて!』 と言われました。『でも、傾聴が出来るのかしら?』 と、内心 私は思いました。
そして・・・ミツオさんにお声がけをしてみました。
すると、ミツオさんはジッと私の目をみつめました。声にはなりませんでしたが反応はありました。私は今まで、お声をかけても反応は期待できないだろうと思い込んでおりました。(反省です。) 思い込みは禁物ですね。
人は誰でも気にかけて貰いたい! そして (自分に) 向き合い寄り添って欲しいものだからです。たとえ、言葉を介しての意思疎通が図りにくくなった方にでも、お声掛けはすべきだと思いました。その方に向き合い笑顔をむけることの大切さです。
一方、カズさんは日赤病院での看護師時代を経て、晩年は日本赤十字社本部の人事部にいたと言うお話をされておりました。さすがです! 『我々ナースは・・・。』 等と、時々英語単語を交えながらお話を聴かせて下さいました。
ヨウジさんは若い頃、野球が大好きでキャッチボールをよくしていたとの事でした。 『でも、今はもう (友達たちが) みんな亡くなり、キャッチボールも出来なくなった。若い人は相手にしてくれないし・・・。』 と寂しそうに仰っておりました。現在、歩行器は使用されていますが ‘やる気’ は満々のようです。
タキさんが ‘君恋し’ を楽しそうに歌ってくれました。網ネットの女性も可愛い方で、タキさんが歌うと一所懸命に後について歌っておりました。
トシコさんも途中までは一緒に口ずさんでおりましたが、お隣に座っているキクさんと顔を見合わせて、お昼ご飯を食べたかどうかを頻りに思い出そうとしておりました。
そして、私に 『ねえ、私たちお昼ご飯は食べたのかしら?』 とお聞きになりました。私が壁に貼ってある献立表をみて 『今日はとろろ丼のようでしたよ。』 と答えましたが、トシコさんは首を傾げて 『あれが・・? 味がないから柔らかいご飯だと思ったわ・・。』 等と仰っておりました。
また、ほぼ寝たきり状態で常時 車椅子のトモコさんにも、帰りがけにご挨拶をしてみたら、何と目を開けにこやかに笑みを返して下さいました。(ビックリでした!)
帰りには、初めてタキさんから 『気をつてね!』 と笑顔で手を振られました。
また半身不随のミツオさんも、私が 『また来ますね。お大事に!』 と声をかけると嬉しそうな表情で反応して下さいました。
6Fの雰囲気が和気藹々としてきたように感じました。私も皆さんの一員になった気がしました。
6月25日(土)には恒例の 『ゆしまの郷祭り』 があるそうです。私も参加させて頂くことにしました。友人や親類に会いに来る感じです。
敬聴する相手を好きになり、愛情を持って接すると、相手の方もこころを許して下さり、心を開いて下さいます。私は単に 「お年寄り」 とか 「おじいちゃん、おばあちゃん」 ではなく、それぞれの方の人生に関心を持ちはじめました。
若い頃にはどんなお仕事をされ、どんな思いを持って生きてこられたのか、興味がつのりました。
(実施日:2016年6月12日(日)14:00~15:00)
唐招提寺 瓊花(けいか) 【 鑑真和上の故郷である「江蘇省揚州市の名花」で、 ガクアジサイに似た白い可憐な花を咲かせる。 4月中旬~5月上旬頃】 |