今年は日本橋三越(劇場)にご縁があるようで、9月・10月の二ヵ月で何と6回も足を運びました。ビックリです。同じ劇場にこんなにも頻繁に通ったのは初めてです。新内からはじまり、演劇や落語会や二つの朗読会など等です。
『音語り 東京物語~小津安二郎映画を聞く~』(中井貴恵さん朗読)はさすが元女優、素晴らしかったです。『東京物語』の映像が目に浮かびました。笠智衆さんや原節子さん、また杉村春子さんの顔が見え 声が聞こえるようでした。まるで映画を一本みたような気分になりました。
そして10月25日は初めて三越落語会に行ってきました。三越創業350周年、三越落語会は70年だそうです。そして今回開催した落語会は第628回目とのことでした。凄い歴史です。記念の特製手ぬぐい(下記写真)が来場者にプレゼントされました。
そのせいか出演者は超豪華。「明石飛脚」の笑福亭べ瓶さん「風呂敷」の三遊亭萬橘さん「元犬」の柳家三三さん、そして「電話の遊び」の三遊亭遊雀さんと「徂徠豆腐」の立川志の輔さんでした。
今回、私は立川志の輔さんがお目当てでした。もちろん柳家三三さんは言うまでもありませんが。志の輔さんの落語は初めて聴きました。圧巻でした。素晴らしかったです。落語で泣いたのは初めてでした。
ご出演された各一門の落語家さん達の話はそれぞれに面白く、趣も其々で泣き笑いの落語会になりました。上方落語の笑福亭べ瓶さんは、見台を前にして小拍子を鳴らし、旅ネタを軽妙なトークを交えてされました。大好きだった柳家小三治さん亡き後、久しぶりに落語を堪能できました。
若くて勢いのある落語家さんも良いけれど、ベテラン方の技量は半端ないです。その上、新鮮で瑞々しい語りでした。ひとりで聴きに行ったのですが、声を出して笑って帰って来ました。
今更ながら、私って落語が好きなんだなあと再認識した次第です。今後は大御所の落語をもっともっと聴きたいと思いました。