2023年11月25日土曜日

179) 【徒然に】吉野山(金峯山寺)と高野山(金剛峯寺)その1

先日 二つの世界遺産、吉野山(金峯山寺)と高野山(金剛峯寺)に行って参りました。まるで修行のようでした。

吉野の金峯山寺には2回目、そして高野山の金剛峯寺には今回で4回目の参拝となります。一番の目的は金峯山寺の蔵王権現様への参拝でした。

金峯山寺では国宝の仁王門大修理勧進のため「秘仏であるご本尊金剛蔵王大権現」の特別御開帳があり、私は宿泊者限定の秋に5日間だけという「夜間拝観」にも運よく参拝させて頂くことが出来ました。

扉を閉め切った蔵王堂内で、蝋燭の灯りだけをたよりに法要に参列するのです。100名限定でした。厳かと言うか、粛然たる雰囲気の中での儀式でした。声明と暗闇に浮かぶ群青色の「蔵王権現様」は圧巻でした。息を呑みました。本当に身が引き締まりました。

日本最大の木像秘仏である「金剛蔵王権現立像」は高さが7.3メートル(中央)あり、三尊の全身は、悪魔をはらう怒りの形相を現されていますが、それは、釈迦如来、千手観音菩薩、弥勒菩薩を本来のお姿とする変化身です。三尊は向かって右側から現在、過去、未来の順に並ばれていて、三世に渡って私たちを守ってくださる守護仏でもあります。

私は翌朝 朝のお勤め(朝勤・ちょうごん)にも参加させて頂きました。お経を唱え皆のために祈るのです。「蔵王権現様」のお身体の色は前夜と異なり、朝靄に包まれ、幾分うすい青色に見えました。充実した大満足の参拝でした。

午後からは特別列車「天空」に乗り、高野山(金剛峯寺)へと向かいます。





西行
西行庵




金峯山寺 蔵王堂




金剛峯寺






2023年11月15日水曜日

178) 【徒然に】三越落語会など

今年は日本橋三越(劇場)にご縁があるようで、9月・10月の二ヵ月で何と6回も足を運びました。ビックリです。同じ劇場にこんなにも頻繁に通ったのは初めてです。新内からはじまり、演劇や落語会や二つの朗読会など等です。

『音語り 東京物語~小津安二郎映画を聞く~』(中井貴恵さん朗読)はさすが元女優、素晴らしかったです。『東京物語』の映像が目に浮かびました。笠智衆さんや原節子さん、また杉村春子さんの顔が見え 声が聞こえるようでした。まるで映画を一本みたような気分になりました。

そして10月25日は初めて三越落語会に行ってきました。三越創業350周年、三越落語会は70年だそうです。そして今回開催した落語会は第628回目とのことでした。凄い歴史です。記念の特製手ぬぐい(下記写真)が来場者にプレゼントされました。

そのせいか出演者は超豪華。「明石飛脚」の笑福亭べ瓶さん「風呂敷」の三遊亭萬橘さん「元犬」の柳家三三さん、そして「電話の遊び」の三遊亭遊雀さんと「徂徠豆腐」の立川志の輔さんでした。

今回、私は立川志の輔さんがお目当てでした。もちろん柳家三三さんは言うまでもありませんが。志の輔さんの落語は初めて聴きました。圧巻でした。素晴らしかったです。落語で泣いたのは初めてでした。

ご出演された各一門の落語家さん達の話はそれぞれに面白く、趣も其々で泣き笑いの落語会になりました。上方落語の笑福亭べ瓶さんは、見台を前にして小拍子を鳴らし、旅ネタを軽妙なトークを交えてされました。大好きだった柳家小三治さん亡き後、久しぶりに落語を堪能できました。

若くて勢いのある落語家さんも良いけれど、ベテラン方の技量は半端ないです。その上、新鮮で瑞々しい語りでした。ひとりで聴きに行ったのですが、声を出して笑って帰って来ました。

今更ながら、私って落語が好きなんだなあと再認識した次第です。今後は大御所の落語をもっともっと聴きたいと思いました。