先日 二つの世界遺産、吉野山(金峯山寺)と高野山(金剛峯寺)に行って参りました。まるで修行のようでした。
吉野の金峯山寺には2回目、そして高野山の金剛峯寺には今回で4回目の参拝となります。一番の目的は金峯山寺の蔵王権現様への参拝でした。
金峯山寺では国宝の仁王門大修理勧進のため「秘仏であるご本尊金剛蔵王大権現」の特別御開帳があり、私は宿泊者限定の秋に5日間だけという「夜間拝観」にも運よく参拝させて頂くことが出来ました。
扉を閉め切った蔵王堂内で、蝋燭の灯りだけをたよりに法要に参列するのです。100名限定でした。厳かと言うか、粛然たる雰囲気の中での儀式でした。声明と暗闇に浮かぶ群青色の「蔵王権現様」は圧巻でした。息を呑みました。本当に身が引き締まりました。
日本最大の木像秘仏である「金剛蔵王権現立像」は高さが7. 3メートル(中央)あり、三尊の全身は、 悪魔をはらう怒りの形相を現されていますが、それは、釈迦如来、 千手観音菩薩、弥勒菩薩を本来のお姿とする変化身です。三尊は向かって右側から現在、過去、未来の順に並ばれていて、三世に渡って私たちを守ってくださる守護仏でもあります。
私は翌朝 朝のお勤め(朝勤・ちょうごん)にも参加させて頂きました。お経を唱え皆のために祈るのです。「蔵王権現様」のお身体の色は前夜と異なり、朝靄に包まれ、幾分うすい青色に見えました。充実した大満足の参拝でした。
午後からは特別列車「天空」に乗り、高野山(金剛峯寺)へと向かいます。