文京区に「文京アカデミア講座」
私も3年前に『娘義太夫のいろは』 と言う講座を企画したことがあります。受講者からは、なんと「 満足度98%」という高評価を頂きました。現在は学習推進委員として、その「アカデミア講座」のブラッシュアップを担当しております。感慨深いです。
アカデミア講座の中でも、特に人気の高い講座が『文の京十八の町物語を聞く』です。この講座は今年で六年にもなる継続中の人気講座です。文京区が誇るヒット講座です。歴史と文化の町、文京区ならではの企画でファンがたいへん多いのです。
前期・後期・後期Ⅱと年に3回開催されるこの『文の京十八の町物語を聞く』の「同心町金富町の今昔」編のMCを依頼されました。数年前にも「別の町」でお引き受けしたので今回で2回目になります。
先日、私はMCの参考に「小石川久堅町界隈ー戦前・戦後・現代ー」を見学させて頂きました。感動でした! 御年八十七歳、そのお人柄のせいか温かく 両目がご不自由にも拘らず、明るくお元気な話しぶりで、聞き入ってしまいました。まさに「敬聴」です。 心から敬って聴かせて頂きました。
戦前の「尋常小学校」が「国民学校」と名を変え、戦後は「小学校」になった話や学童疎開の思い出、また当時の遊びは “小石川植物園” で、遠足も“小石川植物園” だったこと。その植物園内にある「枯れ井戸」が宮城(江戸城)につながっているという都市伝説を探りに行った話など盛り沢山でした。
その中でも特に心にのこったのは、二二六事件当日の話です。
未熟児だったIさんは昭和11年1月に生まれましたが、一ヶ月以上も経った2月26日に産院を退院。二二六事件で外出禁止令が出ていた為、ご自宅に向かう途中 お母さまが憲兵につかまり尋問されたとのこと。驚きました。歴史を身近に感じました。
「二二六事件」や「憲兵」「尋問」等の用語は私には縁がなく 教科書や高倉健さんの映画「動乱」等で知っている程度の遠い言葉でした。でも、私はワクワクしながら当時に思いを馳せ(もちろん想像の枠内ですが)そのドラマチックさに引き付けられました。
Iさんは締めくくりに「戦争は絶対にだめです。一番の犠牲になるのは女の人と子どもです!」と仰いました。重みがありました。上っ面だけの政治家の発言とは全く異なりました。