連休最終日に紀尾井小ホールで催された「5月公演 鶴澤津賀寿・人間国宝認定(令和4年度)記念 女義太夫演奏会」と鶴澤津賀寿さんの祝賀会 に行って参りました。素晴らしいものでした!
記念演奏会の演目は『寿式三番叟(ことぶきしきさんばそう)』と『 寿詞繭依絲(ことほぎてまゆのよりいと)』(企画:鶴澤津賀寿、 構成:村尚也)そして『壺坂観音霊験記( つぼさかかんのんれいげんき)山の段』です。
人間国宝の竹本駒之助師匠とその弟子で新たに人間国宝になら れた鶴澤津賀寿さんの豪華な共演です。また東京の女流義太夫の皆さま総出演の演奏会でした。お祝いの演奏会に相応しい おめでたく楽しいステージでした。
どの曲も素晴らしかったのですが、津賀寿さん企画の『寿詞繭依絲』のうち「近頃河原逹引 堀川猿廻しの段」(浄瑠璃: 竹本越若、三味線: 鶴澤津賀寿、ツレ: 鶴澤賀寿)には心を揺さぶられました。圧巻でした!
その後、ホテルニューオータニの鳳凰の間で『鶴澤津賀寿さん 人間国宝認定を祝う会』がありました。竹本駒之助師匠、鶴澤津賀寿さん、京舞の井上八千代さんや新内の鶴賀若狭掾さん、歌舞伎音楽 竹本の太夫 竹本葵太夫さん等、5名の人間国宝が勢揃いしました。
ステージの傍らで椅子に腰かけながら、お弟子さんである津賀寿さんを優しく見守っていらした 齢88の竹本駒之助師匠が、司会者にマイクを向けられ『つがじゅさん、おめでとう!』とお言葉を述べられた時には、会場は拍手喝采でした。 私まで涙が出そうになりました。
他にも、劇団四季の坂本剛さんの演奏や花束贈呈等のサプライズが盛りだくさんで、会場のボルテージが上がりました。
余談ですが、祝賀会には先日文京区の「避難訓練寄席」(このブログ 161) をご参照ください)にご出演頂いた古今亭菊之丞さんもお出ででした。その時の話をすると、菊之丞さん曰く『はい。ネタにさせて頂いております!』とのこと。さすが落語家さんです。
そして『あれで災害の時 役に立つんですかね。』と仰いましたので、私は『はい。区民はとても喜んでいましたので、充分 役に立つと思いますよ。災害時には慌てず、落語会の時のように「これは訓練だ」と思って、落ち着いた行動ができそうな気がします。』と(区長に成り代わって?)お答えしておきました!
井上八千代さん |