2022年12月25日日曜日

158) 【徒然に】絵本読み聞かせ講座 その7

絵本の読み聞かせ講座 最終回(全12回)は実践の場である発表会です。一グループ5人づづの3グループに分けられました。そして絵本の選書は各グループで其々がプレゼンを行い読む本を決めました。2週間にわたりプログラムやポスターを作り、前週はゲネプロまでありました。本格的です。

私は『かんぺきなこども』を読ませて頂きました。フランスの翻訳絵本です。
‘完璧な子ども’ を求めて〈こどもストア〉に出向く夫妻。お店では好みの子どもが買えるのです。斬新な発想で風刺に富んだお話です。本当は怖い話なのですが、可愛らしい絵で ユーモア溢れる絵本でもありました。ぜひ大人に読んで頂きたい絵本です。

話が脱線しますが『かんぺきなこども』を読んでいて、大学の同級生 Kさんを思い出しました。Kさんは、当時女子の間で憧れの “東洋の神秘” と言われた トップモデル 山口小夜子さんの ‘おかっぱ頭’ をまね、いつも すまし顔で闊歩していました。

その彼女の放った言葉が忘れられません。ある時 私がサークルの後輩を「あの子、綺麗ね。」と褒めた時、「○○ちゃん(私のこと)はあんな子が好きなの?」とKさん。「いや、別に好きとか嫌いとかではなく・・。」と私。「ああいう顔はデパートで ‘美人ください’ って言うと 出てくるような顔よ。」と言い捨てました・・。今回 その衝撃的な発言と共に彼女のことを思い出しました。


さて、発表会当日はとても寒い日でした。そんな中 関係者の他に数人の大人と4歳と1歳半の兄弟を連れたお母さんが聴きに来てくださいました。よちよち歩きの弟くんはお母さんの胸元で、4歳のお兄ちゃんは最前列の真ん中に陣どり 聴いてくれました。

でもその内 お兄ちゃんはうろちょろと動き回り、観客席を見回したりしていました。そして時おり 読み手の顔をみて「どうして?」とか「すごいね!」等と 質問や感想まで述べているのです。合いの手です。ちゃんと ‘聴いているぞ’ というアピールでしょうか。絶妙でした。

全員の発表が終わると講座の修了式がありました。私が修了証書授与の順番を待っていた時です。その4歳の “年下の男の子” が近寄ってきて手を繋いだのです男の子は胸にサンタさんのアップリケがついた 可愛らしいTシャツを得意げに着ていました!そして私の顔を見て ‘ニッ’ と笑いました。

みなさま、各々 味わい深い『読み語り』でした。朗読の仕方も人それぞれです。上手でなくても伝わる読み方があります。その方 その方の醸し出す「世界」があり、楽しみがあります。とても奥が深いです。突き詰めて言えば、そこに読み手の人間性が表れると私は思うのです。

※講師が朗読した絵本
⑴『そっと いちどだけ』(作:なりゆき わかこ、絵:いりやま さとし) 
◎素晴らしい絵本でした。私の忘れられない一冊となりました。
※借りてきた絵本
⑴『かんぺきなこども』(作:ミカエル・エスコフィエ、絵:マチュー・モデ、訳:石津 ちひろ)
⑵『だいじょうぶ だいじょうぶ』(作・絵:いとう ひろし)
※以前 購入した絵本
⑴『チェンジ・ザ・ワールド! ~世界を変えた14人の女性たち』(作:スーザン・フッド、絵:13人のすばらしき女性画家、訳:渋谷 弘子)












2022年12月15日木曜日

157) 【徒然に】絵本読み聞かせ講座 その6

今回の講座では絵本の選書についても学びました。とても有意義でした。以下は抜粋です。

⑴ 具体的で分かりやすいテーマ、絵だけ見て理解できる内容。
⑵ 絵と文が一致し、時の流れや時代背景とも調和している。
⑶ 絵本のサイズは子供たち全員に見えるもの。
⑷ 声に出して心地よい、リズムがある日本語で書かれているもの。
  結末で主人公が成長しているもの。
⑸ 日頃から子どもたちの興味や関心のあることを調べ、絵本選びに役立てる。

選書というのは、改めてたいへんな作業だと思いました。
いかに「絵」が大切か、あらためて再認識しました。テーマは時代と共に広がってきます。現在、世界がかかえている環境問題とかジェンダーも含めた差別問題など等。

⑷ の「声に出して心地よい、リズムのある日本語」は、とても高度な選択です。また「結末で主人公が成長しているもの」には頭をかかえてしまいました。先ずは絵本をたくさん読むことからでしょうか。次回はグループ発表会に向けての準備とそして いよいよ「読み聞かせ」の実践、発表会です。

※講師が朗読した絵本
⑴『ごめんねゆきのバス』(作:むらかみ さおり) 
※借りてきた絵本
⑴『おこだでませんように』(作:くすのき しげのり、絵:石井 聖岳)
⑵『だってだってのおばあさん』(作・絵:さの ようこ)