自治体の絵本読み聞かせ講座を受講することにしました。私は「NPO 日本朗読文化協会」の会員ですが、協会の朗読ボランティアグループ ‘かもめ’ の一員でもあります。その活動の一環として九段幼稚園などで読み聞かせもしておりました。
ただ、子ども向けの ‘絵本の読み聞かせ’ を学んだわけではありません。そこで、私にとって傾聴(ボランティア)の両輪でもある 朗読(今回は子供向け)のスキルを身につけるため、読み聞かせの基礎を学ぼうと思いました。
「朗読」と「絵本の読み聞かせ」は異なります。「朗読」を聴いて頂く年齢層はおもに大人です。「絵本の読み聞かせ」の方は乳幼児から小学生くらいまでの子どもが対象で、絵本を見せながら読みます。もちろん、大人向けとしての絵本の朗読もありますが、絵をお見せしながら朗読することはあまりありません。また題材も異なります。
表現法も少し異なります。一般的に朗読は文章に抑揚をつけ、例えば「強弱」「高低」または「緩急」などを使い分けて表現します。然しながら、私の朗読の先生はその様なテクニックはあまり使わず、自分が感じた物語の世界、イメージを伝えるべく自然体で語る指導法を取られています。一方、子どもへの読み聞かせの方は、時には誇張したり オーバーな表現もします。
また「朗読」は読み手が主役で自分の感情をイメージにのせて伝えます。「絵本の読み聞かせ」の方はあくまで主役は相手(聴き手)です。ですから、主役である子どもに合わせた読み方が必要です。伝えるイメージは ‘絵’ です。すべて絵に描かれているのです。
私は「絵本の読み聞かせ」は傾聴に通じるものがあると思いました。「傾聴」も主役は相手ですから。
そして 今回の講座では「子どもについての理解」とか「子どもを取り巻く社会・読書の変化」など基礎知識や読み聞かせの技法などの講義もあります。そして「絵本選びの基本」も学べるようです。
さらに「読み聞かせのための身体づくり」という、驚きの講義もありました。どんな内容でしょうかね。楽しみでもあります。「読み聞かせに必要な身体づくり」として「あいうえおの歌」・「口の体操」などの記載がありましたが。
講座後半には「読み聞かせの実習」として個人発表があり、また「読み聞かせの実践」としては、グループ活動の意義を考え グループでの発表会(演習)をするとのことでした。とても盛りだくさんです。
※講師が朗読した絵本
⑴『はじまりの日』(作:ボブ・ディラン、絵:ポール・ロジャース、訳:アーサー・ビナード)
⑵『ぞろりぞろりとやさいがね』(作:ひろかわ さえこ)
※借りてきた絵本
⑴『11ぴきのねことあほうどり』(作:馬場のぼる) 以上