会えませんね。友人達となかなか会えません。メールでは伝わらないことがたくさんあります。電話でも細かいニュアンスや言葉とは裏腹の本音も伝えられません。対面していないからです。コミュニケーションには顔の表情も大切ですから。
コロナ禍で人に会う機会が少なくなった昨今、人との繋がりの大切さを心底 実感しました。前文と矛盾しますが、どんな形であれ コンタクトして下さる方は有難いです。特別な用件がなくてもご連絡を頂くのは嬉しいです。
幸いなことに 私は親類縁者以外にも 学生時代の友人や趣味の仲間たち、また区内のボランティアメンバー等からご連絡を頂戴しております。とても有難いです。
そんな中、月一くらいで 必ずメールをくれる元職場の後輩がいます。ゆかりちゃんです。30代前半で 現在は転職し新しい職場で頑張っています。年齢差もあるのに親しくして頂き とても嬉しいです。この間も 前に私がお薦めした「速水御舟」の特別展が山種美術館で開催中との事でお誘いを頂きました。
彼女とは現役中もランチや飲み会に行っておりましたが、その際には相談事をされ(気恥しいですが)アドバイスをする事も多々ありました。彼女はなんと私の言葉をメモに書き留めていました。私は背筋が伸びる思いをしたものです。
また先日は、編集作業でお付き合いのあった 印刷出版会社のはっとりちゃん(40代前半の男性)からもメールとお電話を頂きました。退職し もう2年が過ぎましたのに 覚えていてくれて嬉しい限りでした。会社の近況や編集業務のこと等で話が弾みました。
私の近況を尋ねられたので「最近は朗読のレッスンで 樋口一葉の『たけくらべ』」を学んでいるの。丁寧に読むと深くて素晴らしい小説よ。」と答えました。序でに 参考文献まで紹介してしまいました。(ご迷惑だったかしら?)
私にとっては『たけくらべ』が最も旬な話題だったので、熱く語ってしまいました!
彼は「良いですねぇ・・。私は恥ずかしいのですが『たけくらべ』は未だ しっかりとは読んだことがありません。でも 気にはなっていました。是非、読んでみたいと思います!」と爽やかに応えました。以前から 清々しい好青年でしたが、更にステキな男性になったなあと私は思いました。
覚えていて下さって 気にかけて頂くのはとても有難いことです。忘れられてしまう事が一番淋しいですよね。ですから 私は友人や知人たちに なるべく連絡を取るように心がけております。
ただ、気がかりなのが敬聴に伺っていた施設のご老人たちです。お元気でしょうか、訪れる人が少なくなって、淋しい思いをされていらっしゃるのではないでしょうか。施設のすぐ近くまで足を運んでも、ドアを開ける事が出来ない現状が辛く、もどかしい日々です。
シュロソウ |