2021年4月25日日曜日

118) 【徒然に】心にのこる旅:「キエフ・モスクワと北欧」編 その2 異国の地下バー

旅のお仲間は 30代の添乗員さんと私(当時。今の私は浦島花子です)を除き、70代・80代の紳士 淑女の方々でした!皆さま 好奇心旺盛でマイペース。健啖家でもありました。 長寿の秘訣でしょうか。

最初の訪問地はモスクワ。到着まではかなりの長旅だったのに、皆さま お元気で疲れを見せませんでした。ホテルに到着後 すぐに夕食でしたが、現地時間で20時を回っていたせいか 豆料理中心の質素なものでした。ビール等もありません。

フライトの疲れもあり、私は早めに退散し 部屋で日本から持参したカップ麺でも食べようと思いました。一方、旅の達人たちは・・、各々 きちんと召し上がっておられました!柔な私とは違います。逞しいです!

そこに添乗員さんがあらわれ、小声で「この会場にはアルコール類はありませんが、地下に観光客向けのバーがあります。ちょっとしたおつまみも。別料金ですがドルもつかえますよ!」と仰いました。

もちろん 私は部屋での淋しい ‘カップ麵 ひとりディナー’ をやめ、異国の地下バーに連れて行ってもらいました!私を含め5~6名ほどの参加でしたが、そこには 何でも・・揃っていました。美味しいものが。「社会主義国って凄い!」と私は妙に感動したものです。

それで味を占めた訳ではありませんが、この晩 ご一緒し 親しくなった北海道から参加のTご夫婦と毎晩 観光地の宿泊ホテル内にあるバーに繰り出しました。最高に贅沢な旅となりました。

蛇足ですが、旅の最終日ヘルシンキでは、3人の両替し残った現地通貨(当時はマルッカ ペンニ)を集めて全て「※アクアビット(Akvavit)」にかえ飲み干しました!

※アクアビット:北欧のお酒でジャガイモを主原料にした蒸留酒。

翌日、第一日目は先ずモスクワの市内観光。世界遺産となった赤の広場に行き ネギ坊主の建築物 聖ワシリイ大聖堂を見て、旧ロシア帝国の宮殿であるクレムリンやレーニン廟などを観光します。

そしてその後は、いよいよレニングラード(現在のサンクトペテルブルク)にあるエルミタージュ美術館へ。期待が高まりました!



ツルニチニチソウ(蔓日々草)
カニングハム・メモリアルハウス(MFYサロン)







2021年4月15日木曜日

117) 【徒然に】心にのこる旅:「キエフ・モスクワと北欧」編 その1 にわか添乗員!

コロナ禍で思い描いていた生活が一変しました。退職して多少時間が自由に取れるようになり「年に一回くらいは海外旅行を!」と目論んでおりましたが、ここ数年は無理なようですね。残念です。そこで今回は私の ‘忘れがたい旅’ を書かせて頂きます。

心にのこる旅と言えば 先ずマチュピチュをあげざるを得ません。回り道になりますが、マチュピチュに少し触れておきます。

これまで一番魂が揺さぶられた旅は 世界遺産の「空中都市マチュピチュ」です。さすがインカ帝国の遺跡、息を呑むほどでした! 特に マチュピチュ山から見下ろす「マチュピチュ遺跡」は黄金色につつまれ、神々しいオーラを放っていました。それまでの人生観が変わるほどのです。

前置きが長くなりましたが、今回は ‘別の意味で’ 印象深く忘れられない「キエフ・モスクワと北欧の旅」の話をいたします。

在職中にやっと頂いた夏季休暇で、7月中旬から12日間の旅行だったと思います。私はツアーに一人参加しました。早めに成田国際空港に着き、指定された搭乗受付カウンター付近を見渡しましたが、参加者らしき人は見当たりません。ご高齢の方が数人 屯(たむろ)しているだけでした。

早く着き過ぎたかと思い、辺りをうろうろしておりました。一周して元のところに戻ると、関西方面から合流の参加者を引き連れた 男性添乗員さんが、ツアー名と旅行会社名を書いた旗を持って現われました。うん? その参加者たちはかなりご高齢の方々ばかりです・・。

添乗員さんは私を見て「○○さんですか、こちらです。皆さん、こちらに集まって下さい。」と大声で仰いました。すると、先程から屯していたご高齢の方々も集まりはじめました。総勢・・40名くらいでした!平均年齢は75歳くらい。当時、私は30代前半でした。

やっと・・状況が読めました。私のお隣に並ばれた初老のご婦人は「あなたもご一緒? それは良かったわ。よろしくお願いしますね!」とにこやかに仰いました。他の参加者たちもこちらを見ています。

その時から、私は「にわか添乗員」になりました。


鳥越神社


クロッカス