『当時は服など、そんなに(たくさん)持っていなかったわ。服なんて、夏冬それぞれ1~2枚あれば 充分よ。だって、綺麗な服を着たからといって、美人になる訳でもないのだから。』
『普段の生活や仕事などで「辛いなあ。」と思っても、もっと辛い思いをしている人が沢山いるのだから「私なんて幸せな方だ!」 と思うようにしているの。』など等、キクさん語録の炸裂でした。
私が『欲をかかずに ‘足るを知る’ と言うことですかね!』 と言うと、キクさんはにっこりとされました。
そして 『不機嫌な顔などしちゃダメね。美人なら 少々 仏頂面をしても ‘みられる’ けど、 不器量な人が怒ったり、むくれた顔をすると、ますます不細工に見えてしまうもの。』と。辛口のお言葉です!
ふと思い出し・・、私が 『キクさんは来月のお誕生日で100才になられるのですよね。凄いですね。ご立派です!』と言うと 『えっ、ほんと? 私、もう100才になるの?』『まだ、93才位かと思ってたわ!』とお答えになりました。数字が具体的です。
『でも・・、100年も生きたから、もういいわ。充分よ!悔いはないわ。』 と付け加えました。『最後に「ありがとう!」って言って死にたいわ!』 とお続けになりました。
素晴らしいです。ステキなお言葉と見事な生き方です!
そこに、例のガッコの先生 (サトシさん 70才 男性) の登場です。
テーブルを挟んで、キクさんやトシコさんの前に座り『いやあ 皆さん、何の話ですか。 〇〇△△××・・・。』等と言ったり、『僕のワイフがね、〇〇と言うんですよ。そしてね、××と言ったりして、・・・云々。』『人間はみな仲良くしないとなあ。だってね、ここに人がいてね。・・・むにゃむにゃ』 など等。
そして、辺りかまわず議論を持ちかけました。サトシさんは少々理屈っぽく、しつこい方のようです。皆さま・・、辟易しているようでした。
トシコさん(94才女性)は私の顔をみて『(この方は)何を言っているのか、難しくて分らないのよ!』『うるさいの!』 と困ったように仰いました。
キクさんも流石にうんざりされ『(サトシさんの話のように)訳の分からない話でも「うん、うん・・。」と聞いていれば良いのよね?』と 私に同意を求めました。でも、私も・・理解に苦しみました。
そんな状況を俯瞰していたカズさん (105才女性) は、サトシさんに向かってご自分の口に人差し指を当てて見せました。どうやら 「お黙りなさい!」 という合図らしいです。
さすが、ご長老、大姉御、お姉さまは強いです!
そうこうする内に敬聴も終了時間となりました。私が皆さんに暇乞いのご挨拶をすると、サトシさんが 『いや、ご苦労さま!』 と言って手を差し出し、私に握手を求めました。(・・・?)
そしてニコニコとこの様子をみていたのは、インドネシア人の男性介護士さん、お二人でした。
( 実施日:2018年7月22日(日) 14:00~15:00 )
photo: (c) Hiro K http://ganref.jp/m/md319759/portfolios |