2018年4月15日日曜日

45) 【番外編】 「MCI (軽度認知障害)その時あなたならどうする!?」

    ―講演会 その1― 2018年2月3日(土) 

傾聴の会主催の「※MCI(軽度認知障害)」の講演会に出席しました。

講師は山本朋史氏。1952年生まれの現在65歳です。週刊朝日で30年以上もスクープ記者として活躍し、また、安野光雅画伯の担当もしていた方です。
私は2017年の11月に放映された、Eテレの「あしたも晴れ! 人生レシピ」で山本氏を拝見したこと がありました。
 

彼は60歳を過ぎた頃から物忘れが多くなり、その後に受診し、2014年1月に軽度認知障害(MCI)と診断され、現在、認知症の早期治療に励んで いる当事者です。

※MCI=Mild Cognitive Impairment(軽度認知障害)は、認知症の前段階(予備軍)と言われ、 適切な手当てをしなければ認知症になる確率が非常に高く、早期発見・早期治療が重要と言われている。放っておくと4~5年で認知症になるが、軽度認知障害(MCI)は治る確率が高い。

MCI 5つの定義
1.記憶障害の訴えが本人または家族から認められている
2.日常生活動作は正常
3.全般的な認知機能は正常
4.年齢や教育レベルの影響のみでは説明できない記憶障害が存在する
5.認知症ではない


MCIを放置すると認知機能の低下が続き、MCIから認知症に症状が進展する人の割合は年 平均で10%と言われている。そして5年間では約40%の人が認知症へとステージが進行する。

厚生労働省は、認知症とその予備軍とされるMCIの人口は862万人存在すると発表しており これは65歳以上の4人に1人という事で、認知症やMCIはとても身近な問題である。
 

MCIは適切な治療・予防をすることで回復したり、発症が遅延したりすることもある。従って、早期にMCIに気づいて対策を行い、症状の進行を阻止することが大切である。適切な対策を行うことで、MCIになったとしても認知症の症状が最 後まで出ずにすむケースもある。

山本氏のMCIへの兆候は、取材日程のダブルブッキングやメモをする時に簡単な漢字さえ出てこなかった事などだそうです。
 

※以下に、自分でできる「軽度認知障害セルフチェック」を記載します。
 

・この頃物忘れがひどいと思う、他人からもひどいと言われる。
・頻繁に物忘れや探し物をする
・何かしようと思っても、何をしようとしたのか直ぐに忘れる
・最近、億劫で何事もやる気が起きない
・覚えていたはずの漢字が書けない時がよくある
・今日が何日だったかよく忘れる
・家電製品やスイッチの操作にまごつくことが多い
・会話で言葉がすらすら出てこないことが多い
・字を読むことが面倒で新聞や本を読まなくなった

上記の症状をもとに山本氏は病院に行き、「認知機能検査」や「MRI」などの精密検査を受けMCIと診断されました。



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