正しい敬語が身についていらっしゃるのだと思いました。品格ですね。
3時のおやつ時に、カズさんがご自分のヨーグルトを私に下さろうとしたので、(勿論、ボランティアは頂けません。)私が『栄養士さんは皆さんの栄養を考えてお出ししているので、お気持ちだけ頂きますからご自分で食べて下さいね。』と言うと、介護士さんは 『ヨーグルト代も食費に入っているのだから自分で食べなさい。』 と仰いました。
私はちょっと悲しくなりました。なんて身も蓋もない言い方なのだろうと思いました。
そうこうしている内に、タキさん(90才女性)とトシコさん(92才女性)が階下での書道教室を終え戻ってきました。お二人ともご機嫌で鼻歌まじりでした。
耳を澄ましてみると、曲目は 『君恋し』 でした!
表情がパッと明るく、生き生きとしております。歌の力は凄いです。とくに「恋」や「愛」など ‘胸の高鳴る’ 歌は、いくつになっても 「心と身体のアンチエイジング」 には効果絶大なようです。
そして、お年寄りの方々が嬉しそうに笑って下さると私まで嬉しくなります。
「一時 (いっとき) にせよ ‘楽しそうに’ また ‘嬉しそうに’ 笑って頂くこと」は私の敬聴のスタンスです。
笑いは人間のもっとも大切な感情表現の一つだと思います。
そう言えば、昔読んだウンベルト・エーコ著 『薔薇の名前』 のテーマも笑いでした。
笑いは人間特有の能力であり幸せの象徴なのです。
*笑いの効果:
①免疫力のアップ(NK細胞とB細胞の働きを活性化させ免疫力を高める。)
②記憶力・判断力の活性化 (脳機能を高め記憶力や判断力・思考力などが高まる。
また脳波の中のアルファ波を増加させ、脳をリラックスさせる。)
③幸福感や ‘やる気’ スイッチをオンにしてくれる (笑うことで分泌されるエンドルフィンというホルモンが強烈な幸福感を与える。また笑うことでドーパミンも分泌され、やる気やプラス思考を高めてくれる。)
④ストレスを軽減する (笑うことで脳内ホルモンのセロトニンが分泌される。このホルモンは別名 「幸せホルモン」 「癒しホルモン」 と呼ばれ、心のリラックスには欠かせない。また、やる気スイッチをオンにするドーパミンは、やる気をアップさせるだけでなく、ストレスホルモンの分泌を抑える働きもある。)
⑤アレルギー改善 (笑いにはアトピー等のアレルギーを改善する効果がある。)
⑥糖尿病、リウマチ、心臓病を予防する(→心拍数や血圧の上昇を抑えることで心臓病の予防効果がある。)
⑦血行を促進する (笑いは全身の血行を促進してくれる。大きく笑うと横隔膜が刺激され血流を促進し、自然と腹式呼吸になり血管を広げてくれる。)
⑧筋力を高める (笑いは筋肉をフル活用して筋肉量を増やす。)
まだまだ未熟で、試行錯誤を重ねている私でしたが、普段は冗談ばかりであまり褒めたことのない元職場の同僚が『あなたに話をきいて貰える人は幸せだ!』と言ってくれました。
それは私にとって最高の褒め言葉であり、とても励みになりました。
(実施日:2016年5月7日(土)14:00~15:00)
柳家一九師匠 |